MV Agusta 150 GT 入荷。

近年見かけることが無いほぼパーフェクトと言って良いほどのオリジナル状態を保ったMV Agusta 150GT入荷しました。

MV Agustaのビンテージ車両は日本はもとより世界中で人気があります。MVといえばレース、スポーティーなバイクというイメージがありますが、市販モデルは意外とスポーティなモデルは少なく、この150GTは尖った所の無いまさにGTといった感じのバイクです。

エンジンはOHV 59.5X54mmの 150cc 。当時の他メーカーの150と比べるとヘッドなどは大柄でどっしりしたデザインのエンジンです。

キャブレターはDellorto  MB18Bとこのクラスとしては標準的な口径のキャブレターです。エアクリーナーも標準装備のオリジナル。

少しアップ気味で幅広ながら若干絞り気味な独特なデザインのハンドルが付いています。

当時多く使われた二重文字盤が特徴のA.ROLLE製スピードメーター。MVのロゴ入りです。

MVというとどうしても赤をイメージしますがこちらはBlack/Silverの落ち着いた配色が大人な雰囲気です。オリジナルペイントの今では出せない黒とクリアーが褪色したシルバーが絶妙な雰囲気です。デカールもニス張りのオリジナル。

タンクキャップはガソリンメーカーSHELLのロゴと名前が刻印された当時のままのオリジナルの物。かなり貴重な一品です。

GTらしく消音効果を狙ってかの長いサイレンサーはEmmevi のロゴ入り。イタリア車には珍しいデザインのテールエンドデザインも含めオリジナルの物です。

シートは多分当時にRADAELLI製に張り替えられたと物と思われます。ノーマルシートには無い白いパイピングが特徴です。


1960年代に入り、それまで19インチのホイルが主流だったのが18インチに変わっていった頃に作られたこちらの150GT 125クラス並みのほんの少し小柄な車体に150ccのエンジンで、とても軽快に走り乗りやすいバイクです。イタリア車らしいデザインにBlack/Silverの落ち着いたカラーリングもオシャレで、まさに大人のアグスタといった感じです。この個体のようにオリジナルが残って実動状態というのは年々年を増すごとに希少になっています。レストア物の綺麗な車両もいいですが、オリジナルの味わいもまた格別かと思います。現車を見ないとその良さがわからないこちらの車両、是非多くの方に見て頂きたい一台です。